出生前診断

出生前診断を受けるのは簡単。でも陽性と出たあとが心の葛藤の始まり。

出生前診断は、赤ちゃんの病気の有無について調べることができます。最近は高齢出産により、赤ちゃんが先天性の疾患を持って生まれてくるリスクが高まっている中で、妊婦さんにとって非常に重要な診断となっています。しかし、副産物として結果に対して思い悩んでしまったり、究極の場合は命の選別をしてしまうという重要な問題もあります。ここでは実際に出生前診断をした方の生の声をお届けすることであなたの参考になれば幸いです。

受けた検査(複数可)と受診したきっかけ、そしてその検査で何を調べようとしたのか教えてください

私は頼れる身内がおらず、子供を出産しても夫と二人で育てることが決まっていました。
そのため障害を持った子供が産まれると、育てることが出来ないと確信していたので、妊娠をしてすぐ、母体血清マーカー検査を受けることを前提としていました。
また、高齢出産(39歳)のため医師からも検査を勧められました。
さっそく母体血清マーカー検査を受けたところ、43分の1の確率で陽性と出ました。
平均よりも確率が高いため、医師から羊水検査を受けるよう勧められました。
羊水採取後一週間でFISH法の結果が出て、異常なしと言われ、さらに二週間後に確定診断が出ました。
とにかく、ダウン症候群、18トリソミー、開放性神経管奇形に罹患している可能性を洗い出すために検査しました。

検査結果が思わしくなかった場合、その後はどう行動するつもりだったのか、あるいは行動したのか教えてください

高齢の義母に相談したところ「私は高齢だから障害を持った子供を産んだとしても助けてあげることが出来ない。
どういう判断をするか決めるのはあなた達だから、それを尊重する」と断言されました。
夫も「ワンオペで障害を持った子供を育てられる自信がない」と言いました。
私も複数の持病があったため、障害児を育てるのは困難だと感じていたので、もし検査結果で罹患している可能性が陽性と分かったら、堕胎を行うつもりでいました。
堕胎してしまうことは倫理的に問題があるだろうと分かってはいましたが、堕胎した胎児を納骨する水子地蔵尊を探して、心の準備をしていました。
しかし、実際陽性と確定したとしても、本当に堕胎できたかどうか、自信がありませんでした。
医師からは、羊水検査の時点で「確定結果が出た後の意志を明確にしてください」と言われたので、「陽性の場合、堕胎します」と答えました。

検査前や検査後のあなたやパートナーの心の動きや会話など教えてください

検査前は私「どうしよう。
43分の1」夫「高いよね」私「もし陽性だったら、無理だよね」夫「無理だよ。
頼れる身内がいないのが現実」私は泣きました。
羊水検査の入院の夜は、ベッドで泣きました。
やり場のない不安感を押し殺すことが出来ず、苦しかったです。
検査後は「なるようにしかならないから、考えないようにしよう」と夫と話をして、一週間後に出るFISH法の結果までは普通に過ごしました。
結果が出て陰性だと分かり、ホッとしましたが、確定検査結果が出ないまでは喜べないと医師にも言われていたので、とにかく、辛抱の二週間でした。
誰に相談したところで「大丈夫だよ」と言われるだけで、心の霧が晴れることはありませんでした。

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